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『パトリキ』
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2008.07.26  魔法使いはつらいよ 概論編 <<19:07


「今日は魔道の勉強をしましょう。テキストを開いてください。」
「はい、師匠さま。」
「魔法使いになるには、まずテキストを知らねばなりません。先日は諸魔道の根本的な基礎付けについて、古代から中世まで説明しましたね。覚えていますか?」
「はい、たしか魔道は黒魔法と白魔法に大別されるのですね。」
「ええ、黒と白の二元論として基礎付けられています。ですが、今日は近代以降の基礎付けについて説明しましょう。」
「なんだか難しそうですね。」
「概説だけ覚えておけば、テキストで困ることは無いでしょう。まずは魔法の種類についてです。」
「黒と白だけじゃないんですか・・・?」
「それでは説明できない魔法が出てきたのです。例えば、リフレクについてです。これは相手の魔法を跳ね返すという点では、白です。しかし、跳ね返った魔法が威力を維持するという点では黒ですね。また、もしケアルガを跳ね返してしまったら、これはもう目も当てられません。このように諸刃の剣となる魔法が、白であるわけがない、というわけです。」
「間接魔法とかじゃないんですか?灰色とか。」
「そんないいかげんな基礎付けではダメなのです。白黒はっきりしないといけません。」
「じゃあ、どっちなんでしょう?」
「そこで学者たちはこう結論付けました。これまでの白黒の二元論的図式そのものが誤謬であったのだ、と。」
「また面倒なことを・・・・・・。」
「まず階層的にこれを秩序付ける方法を模索しました。その結果として、
 1、属性
 2、目的性
 3、効果性
という三つの階層でこれを理解しようとしたのです。」
「はぁ・・・・・・。」
「リフレクは属性は無、目的性は防御、効果性は反射、となります。このように、全ての魔法を秩序付けることができたのです。」

リフレク 無-防御-反射

「たとえば、ファイアはどうなるんですか?」
「ファイアは、属性は炎、目的性は攻撃、効果性は炎上、となります。」
「意外と簡単ですね。それならすぐ理解できます。」
「では、ファイラはどうなりますか?」
「簡単ですよ。属性は炎、目的性は攻撃、効果性は炎上、ファイアと同じです。」
「違います。」
「えっ・・・・・・。」
「それでは、ファイアと同じになってしまいます。秩序付けは本質を伴います。名前が違うだけではダメなのです。」
「ファイラはファイアより強いです!」
「ええ、ですから、効果性は強炎上となります。さらに、系統の概念が加わります。すなわち、ファイアの系統であることを示し、目的性はファイア上位攻撃となります。」
「意味がわかりません。」
「いいですか、ファイラを使うということは、ファイアより強力な魔法が必要だという目的性を伴う行為なのです。」
「な、なるほど・・・・・・。」

ファイア 炎-攻撃-炎上
ファイラ 炎-F上位攻撃-強炎上
ファイガ 炎-F排他的攻撃-排他的炎上

「では、フレアはどうでしょう。」
「んー、難しいですね。炎なのはわかるんですが。」
「ええ、実はフレアの解釈については学者達の間でも意見の分かれるところなのです。私は属性を炎、目的性を付属的ファイア上位攻撃、効果性を排他的炎上とする立場に賛成ですから、あなたもそうするように。」
「はい、そう覚えます。」
「くれぐれも、無属性-攻撃-強炎上などと覚えないように。これは誤った解釈です。」
「意見が分かれてるけど、他方が誤っているんですよね、わかります。」
「さて、今日はこれぐらいにして、あとはテキストを読んどいてください。副読本として、私が著した『フレア論争について――無属性論への反駁――』を買っといてください、絶版ですけど古本屋にあるはずです。」
「はい・・・・・・。」
「言い忘れましたが、フレアの属性の解釈については、炎属性については何か、さらには無-有という前提そのものを問う問題でもあります。無いとは何か、有るとは何か、あなたも考えてみるといいでしょう。」

「・・・・・・手に職つけないと。この程度でくじけてはダメだ。」

※参考 FFの魔法体系

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